職場でできる!SDGs取り組み~働きがいのある職場づくり~
公開日:2021年4月6日
更新日:2024年4月9日
SDGsの目標のうち、8番目には「すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する」というのが定められています。
ディーセント・ワークは、1999年に国際労働機関(ILO)のファン・ソマビア元事務局長が提唱した考え方です。
「働きがいのある人間らしい仕事」と訳され、権利の保障や十分な収入、適切な社会的保護が与えられる生産的な仕事を意味します。
企業が持続的な経済成長を続けていくためには、人的資本が重要であることは言うまでもありません。
今後、日本の人口減少が加速し、人手不足がさらに深刻化していくことが想定される中、企業は人的資本を継続的に確保していくためにもディーセント・ワークを推進していくことが重要となります。
では、ディーセント・ワークを推進するために職場で何をしなければならないでしょうか。
目次
- ディーセント・ワークのチェックポイント
- ディーセント・ワーク推進のためにできること
ディーセント・ワークのチェックポイント
まず、いまみなさんの仕事がディーセント・ワークであるかどうか、以下のチェックポイントで確認してみてください。
チェック1:安定して働く機会がある。
チェック2:生活し、今後に備えて貯金できる十分な収入がある。
チェック3:私生活と仕事とのバランスがとれる程度の労働時間である。
チェック4:雇用保険、年金制度、医療制度に加入している。
チェック5:仕事上で、性別、性自認、性的思考などによる不当な扱いがない。
チェック6:精神的、身体的攻撃を与えられるなど、危険を感じることはない。
チェック7:労働者の権利が保障されていて、職場に悩み、不安等の相談場所がある。
チェック8:自己成長、働きがいを感じることができる。
※参照:日本労働組合総連合会
いかがでしたか?
チェックポイントのうち、1つでも当てはまらない場合は、ディーセント・ワークを実現できているとはいえないかもしれません。
ディーセント・ワーク推進のためにできること
ディーセント・ワーク推進のためには、テレワーク導入などの制度が必要となりますが、単に導入するだけでは効果が期待できないこともあります。
【例】
働き方改革としてテレワークを導入
⇒コミュニケーション不足による帰属意識、モチベーションの低下につながることも。
このため、対策を検討する際は、それに紐づく問題についても考慮する必要があります。
【追加取り組み】
・コミュニケーション不足解消のために
⇒外部で提供されているコミュニケーションツールなどを導入する。
・私生活とのバランスをとるために
⇒勤務時間を柔軟に選択させ、在宅で仕事をしながら育児や介護などとの両立を目指すことで、それらを理由とした離職を減らすことにつなげる。
いきなり制度の導入が難しい場合、まずは職場の「働きやすさ」について見直すことから始めましょう。
「働きがい」には「働きやすさ 」も必要であり、働きやすさの問題が解消されなければ働きがいにもつながらなくなります。
【「働きやすさ」の意識を高めるポイント】
- 希望に応じてスキルや知識が身に付く研修を実施する
- 本人の希望をできるだけ尊重して配置する
- 提案制度などで従業員の意見を聞く
- 従業員の意見を経営計画に反映する
- 経営情報を従業員に開示する
※参照:厚生労働省_「働きやすい・働きがいのある職場づくり」
今回はディーセント・ワークについてご紹介しました。
人なくして企業が持続的な経済成長を続けていくことはできません。
新型コロナウイルスで働き方が大きく変わろうとしている今、これまでの考え方を一度捨て、働きがいについて考えてみませんか?
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「SDGs Action」では、日本の、そして世界の未来のために活動している人を社会全体で支援することを目指しています。
普段の仕事の中に社会的な意義を加え、働く日々に熱を与えませんか?
人々のアクションで世界をもっと豊かに。